内閣府の補助金で地方移住が促進されるか
昨年政府は、2019年度から首都圏から地方に移住して就職・起業する人に対して最大300万円の補助金を支給する方針を打ち出しました。
補助金支給の内容は
- 移住者の中小企業への就職で最大100万円
- 社会起業は最大300万円
となっています。
東京への一極集中是正のため、政府もついにここまで動いてきたかというのが感想です。
正直、FPの立場からみますと、補助金だけでは地方移住は促進どころか、移住者が定住できず失敗に終わる可能性がある事も指摘しなければなりません。
厳しい言い方をすれば、補助金が無駄な税金の使い道の一つになってしまうこともありえます。
政府の東京一極集中の是正努力は理解できます。ですが、移住はただすればいいのではなく、移住後の定住率が最も重要なのです。
もちろん、補助金をきっかけに移住を検討し、移住後の生活安定のための資金として活用される方もいるでしょう。
一見、300万円もあれば起業の成功を大きく後押ししてくれるように感じるかも知れません。100万円あれば余裕を持って就職活動できると思うかも知れません。
しかし、現実的な話として、100万~300万円程度では移住しただけで無くなるお金です。就職や起業までを視野に入れると、多くの人が認識しているように、ある程度の経済的準備、すなわち預貯金や資産が必要です。