お試し移住のススメ

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保泉 美砂子
FPサテライト株式会社
保泉 美砂子

長く教材制作会社にて、校正や原稿作成など、お金とはほとんど縁のない世界で仕事をしていたが、数年後にやってくる夫の定年退職を機に、一念発起。二人の子供たちに背中を押され、FP資格取得に向けて勉強を開始し、無事合格を果たすことができた。FPとしてのステップアップを目指そうと考えていたところに、FPSの求人と出会い、即応募。そして、現在に至る。

移住を考え始めたのはいいけれど、その土地がどんな場所なのか、HPで見たり雑誌で情報を集めてみても、正直良くわからない。そんな不安を抱えている方は、たくさんいらっしゃるのではないだろうか。

そんなあなたにおすすめしたいのが「お試し移住」だ。お試しには、いくつか方法があるようなので、一つずつ見ていこう。

ふるさとワーキングホリデーに参加する

これは総務省の事業として行われているもので都市部に住む若者を対象に、一定期間ある地域に滞在し収入を得ながら地域住民と交流し、現地での生活を体感してもらおうという試みである。(ふるさとワーキングホリデーポータルサイトより)

当初は主に大学生を対象としていたが、就職氷河期世代と言われる30代、40代の方々も少なくないという。将来の移住に向けて参加するケースも一定数あるようで、30代、40代の参加者のその後の定住率は、6.0%(全体では1.5%)という。(総務省「ふるさとワーキングホリデーの概要」

滞在中は仕事をしながら地域住民との交流イベントなどもあり、その地域のことをより深く知ることができそうだ。期間は2週間で、移住を考える第一歩としてはおすすめだ。

地域おこし協力隊になってみる

こちらも総務省の事業であり、都市部から過疎地域などへ移住し、その地域のPR活動の手伝いや、農業や水産業への従事、地域住民の支援などを行いながら、その地域への移住を促進しようという取組みだ。期間は、およそ1年以上3年未満となっている。

総務省によると、令和2年度では、全国で約5,500名が活動しており、令和6年度には約8,000名に増やすという目標を掲げているという。国も地方移住については、かなり前向きであることがわかる。

(参考)総務省「地域おこし協力隊とは

「お試し移住体験ツアー」に参加してみる

インターネットで試しに「移住体験ツアー」と検索してみよう。そうすれば、いかに多くの自治体が「移住体験ツアー」を開催しているかおわかりいただけるだろう。

プランの内容は、自治体によってさまざまであるが、パッケージ型のツアーもあれば、フリー滞在型のツアーもある。農業体験や職業体験ツアーもある。たくさんの体験ツアーの中から、自分の希望にマッチしたプランを見つけ出し、まずは参加してみよう。「百聞は一見に如かず」である。

体験してみることで、移住についての不安や疑問が解消されるかもしれない。反対に、移住することが自分にとっては難しいということに気づかされるかもしれない。しかし、それに気づくことも、移住を成功させるには大切なことだ。

現在は、コロナ禍ということもあり、オンラインのツアーも開催されているようだが、やはり実際に行ってみることをおすすめしたい。

まとめ

3つのお試し移住について見てきたが、これだけでも「移住」への道に選択肢が広がったのではないだろうか。情報はたくさんあるが、やはり実際に自分の目で見て、耳で聞いて、体験したことにまさるものはない。不安を解消するには、一番の近道であるといえる。

コロナ禍であり、なかなか厳しい状況でもあるが、少しずつ日常が戻ってきている今、そしてこんな今だからこそ、多様な働き方を実現させるための「移住」という決断の手助けになるかもしれない。

まずは、チャレンジしてみよう!

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